2017年08月11日

仕事が増える!途切れない!息の長い三枚目ヒーローとして生きていくための事業計画書

 本稿は、現在ないしはこれからのフリーランス、自営業、フリーエージェント、士業、自由業、会社経営者向けではあるがその他の者にも役に立つだろう。



■目次

第1章『事業計画書』

第2章『3章以降を読むための前知識』

第3章『事業計画の達成 流行にも景気にも左右されず飽ずに愉しく長く商売をするのに必要なこと』

第4章『あなたの商売の価値づけ(ブランディング)と販売作戦(マーケティング)』

終章『息の長い三枚目ヒーローとして生きていきたい』





■第1章『事業計画書』


事業宣誓(不変)『私は以下に示したことをだけをやり、それ以外のことはやらない』


事業目的(不変)『日々の生活費を稼ぐとともに意味ある人生を送ること』


事業内容(開発改良的)
『同士(従業員、顧客)と力を合わせ、自分の資源(asset=Strength+Weaknesses)を用いて、依頼と自分の使命(mission)を果たすこと』

使命(mission)とは、他人と世の中を幸せにする価値の実現、問題解決。その実現によって結果として自分も幸せになること。使命はその都度、その都度のもの。


事業戦略(不変)『人を選び、何も犠牲にしない』
自分と従業員、自分と顧客との関係、それぞれの健康と体力、資金調達、商品・サービスの開発&改良(Development&Improvement)において持続可能(Sustainable)であること。すなわち自分、家族、従業員、顧客、商品・サービスを愛し、愛され、競合他社との競争で消耗せず愉しく長く続けること。そのために以下を守る。


1,Partner 分かり合える協力者(従業員、顧客)とだけ付き合う
・従業員は対価を払うPartner,顧客は対価をもらうPartnerと位置づける
・強み(Strength)も弱み(Weaknesses)も愛してくれる人だけをPartner(従業員、顧客)にする
・顧客にも事業の発展に参加してもらう仕組みをつくる

※そもそも正当な価値交換は売り手と感性が合う人としか成り立たない。それ以外の人に自分の商品・サービスを売り込むのは時間の無駄。加えて、質の低いわがままなド素人を相手にするのはトラブルの元。


2,Health 誰の健康も犠牲にしない
・翌日に疲れが残る働き方はしない、させない
・残業をしないでいいように効率化する
・営業時間と休業日は規則正しくし、変則的にしない
・急病にも対応できる体制をつくる
・材料の調達や製品の生産において、従業員と周辺住民の健康を害さない、環境汚染をしない
・商品・サービスによって顧客の健康を害してはならない


3,Private 誰のプライベートも犠牲にしない
・顧客の個人的事情には踏み込まないが、助けが必要な時は仁義に基づく
・自分と従業員の個人的事情(恋愛、育児、病気、介護など)を斟酌し、仕事と両立できる体制をつくる
・忌引、事故、事件、災害など急な事態にも対応できる体制をつくる
・従業員と顧客の個人情報、個人的秘密は尊守する


4,Unearned win 他社を犠牲にしない
・市場を独占せず、同業者と競合せず、安定した経営を持続する
・競合のいない場所(field)で営業する
・競合のいない商品・サービス(体験価値=基本価値+周辺価値)を提供する→Value=misson+asset



事業作戦(開発改良的)『愛しつづける努力、愛されつづける努力を怠らない』

●愛されつづけるように努力する
・既存顧客を徹底的に愛して浮気させない
・従業員を徹底的に愛して離職させない

●自分を愛してくれる人をもっと集める(正当な価値交換のできる人と土俵を求めつづける)
・自分の商品・サービスの良さを自己宣伝し、かつ既存顧客に口コミしてもらうことで、新規顧客を発掘する。
・より優れた競合、より安価な競合が現れたら競合のいない場所に移動することも辞さない。

●もっと多くの人に愛されるように自分を磨き続ける(商品・サービスの開発改良の不断の努力)
・自分の商品・サービスの改良を怠らない。常に最高の価値(品質)を追求する。
・自分の商品・サービスに似たより優れた競合、より安価な競合が現れたら、それとは別の新たな商品・サービスを開発する。





■第2章『第3章以降を読むための前知識』


前知識(1)経営の四体を知る


▼貧民の経営
お客様はサポーター
家族が従業員、または一人親方
商品・サービスは素材にこだわった専門性に特化した手作りの数量限定の薄利少売
経営の目的は自分のこだわりの追及
従業員の幸福度=中
客の幸福度=高


▼平民の経営
地元密着型の零細企業
お客様は一般庶民
従業員は家族同然
商品・サービスは不易流行の薄利多売
経営の目的は自分と従業員の生活の安定
従業員の幸福度=中
客の幸福度=中


▼富豪の経営
全国展開のブラック企業
商品・サービスは流行りの薄利多売
客はキャッシュディスペンサー
従業員は使い捨ての労働力
経営の目的は自分の儲けの追求
従業員の幸福度=低
客の幸福度=中


▼大富豪の経営する企業
商品・サービスは素材にこだわった専門性に特化した数量限定の厚利少売
お客様はお金持ち
従業員はスペシャリスト
経営の目的は自分・顧客・従業員の自己実現。商品・サービスの価値に最高の《満足(satisfaction)》を生み出すこと
従業員の幸福度=高
客の幸福度=高



これから説くのは上記いずれでもない第5の経営体、すなわち

お客様はベストパートナー(サポーター)
従業員、共同経営者はベストパートナー(サポーターでありスペシャリスト)
商品・サービスは専門性に特化した数量&期間&場所限定の厚利少売
経営の目的は自己超越、価値(愛・使命・創造)実現。生きる意味の追求。自分の幸福はその副次的結果
従業員の幸福度=高
客の幸福度=高




前知識(2)3つの他社との差異化軸を知る

手軽軸
近い、早い、簡単、便利、割引、閉店セール、低価格

商品軸
高品質、高機能、最新技術、ハイセンスデザイン、高価格

密着軸
個別対応(顧客ニーズに応える、かゆいところに手が届くおもてなし、アフターサービス、顧客の好みでカスタマイズできる)、双方向性(論理、経験、感情的共感による顧客とのポジティヴなコミュニケーション)



3つの差異化軸によるビジネス形態と客層

手軽軸のビジネス形態
「いつでも、どこでも、誰でも」が売りの商売。100円均一、1000円カット、ファストフード、ファミレス、コンビニ、スーパー、チェーン店、しまむらなど。手軽軸に特化し敷居を低くすればするほど差異化は難しくなり、それだけ競合も多くなる。

客層
速さを求める忙しい人、経済力の乏しい、家族層、学生、独身者、ヤンキーが中心。質より量を求める客。割引セール、安さに釣られる客=一見客。




商品軸のビジネス形態
銘菓、料亭、老舗、高級レストラン、高級サロン、高級ホテル、ブティックなど。商品軸に特化し敷居を高くすればするほど他社との差異化は容易くなる→○○専門店、会員制高級○○。

客層
量より質を求める富裕層




密着軸のビジネス形態
キャバクラ、ナイトクラブ、小料理屋、カラオケ喫茶など

客層
独身者や、家族がいても疎まれている人など、質でも量でもなく、感情的触れ合いを求めてくる客が多い




軸の組み合わせで差異化を図る
・すべての軸で100点を取ることはできない。ひとつの軸に絞って特化し、他の軸では平均点を取るようにする
・手軽軸と商品軸は相反する
・商品軸と密着軸は高コスト高価格なら両立する、低コスト低価格なら両立しない
・手軽軸と密着軸の両立は実現できるが、この2つの軸に引き寄せるられる客は明らかにわがまま。わがまままな客を相手にするとこちらの体力が続かない。




前知識(3)消費者の3つの財布

生活の財布
日常の食料品、生活消耗品、家賃、駐車場、学費、病気治療、車や水回りの修理などの費用。不景気なほど糸目をつける人が多いが、命と生活に関わるものは必ず売れる。

遊行の財布
レジャー、アミューズメント、居酒屋、友達との交際費、コレクションや趣味などの費用。不景気なほど糸目をつける人が多いが、経済に余裕がある人は糸目をつけないことが多い。

自己投資の財布
美容、自己啓発などの費用。不景気なほど糸目をつける人が多いが、経済に余裕がある人は糸目をつけないことが多い。





■第3章『事業計画の達成 流行にも景気にも左右されず飽ずに愉しく長く商売をするのに必要なこと』

商売の定義「長く続けるられるから商い(飽きない)」
・自分が「飽きない」ことをするのが商売
・お得意様を「飽きさせない」のが商売
・従業員が「飽きない」のが商売

 

Q,商売を飽きずに続けるには?

A,
(1)お得意様だけを相手にする(不変の事業戦略の1「べストパートナーになれる人だけを従業員と顧客にする」)

(2)同士になる従業員を集める(不変の事業戦略の1「べストパートナーになれる人だけを従業員と顧客にする」)

(3)パートナー(お得意様と同士)を飽きさせない(開発改良事業作戦『愛しつづける努力、愛されつづける努力を怠らない』)

(4)流行にも景気にも左右されない事業をする




(1)お得意様だけを相手にする(不変の事業戦略の1「べストパートナーになれる人だけを従業員と顧客にする」)

Q,お得様とは誰か?

A,顧客には偽者の客と、本物客がいる。偽者の客とはミーハー客とOFF客。本物の客とはお得意様のこと。つまり顧客には3つの様態がある。

1,ミーハー客(偽者の客)
流行を追うだけの節操がない層。流行もミーハー客も自分ではコントロールできない。コトロールできないものを相手にすると、変化についていけなければすぐ倒産する。

2,OFF客(偽者の客)
安売りだけが目当て。キャンペーン、プライスダウンで集客するとそれ目当ての客しか集まらない。セールが終われば戻ってこない。プライスダウンは店の価値を低める=安物を売っている→この店は流行ってない。

3,お得意様(本物の客)
リピーター。あなたと正当な価値交換のできる相手。リピーターは品質、技術、心でつながっている。

 お得意様とはつまり、あなたが得意な相手のこと。なぜならばミーハー客、OFF客にあなたのプロとしての真心や誠意は伝わらないから。ミーハー客、OFF客は手軽軸(流行や手軽さや安さ)にしか興味がない。そういう相手には職人のこだわり、技術の高さなどわかるわけがない。日本では実力=売れるという図式は成り立たっていないが、しかし商売を安定させてやりがいを持って長く続けていくには真心や誠意が伝わる得意客だけを相手にすること以外に正解はない。



Q,お得意様=正当な価値交換のできる相手とは具体的にどんな人か?

A,
・あなたの使命への理解、共感が高く、何度もあなたの商品・サービスをリピートしてくれる人。
・あなたを頼ってくれる人。忠告を素直に聞いてくれる人、あなたを敬ってくれる人。
・あなたの商売とは関係ないことで、変な期待や要求をしない人、ああしろ、こうしろ言わない人。
・プライベートに踏み込まない人。




(2)同士になる従業員を集める(不変の事業戦略の1「べストパートナーになれる人だけを従業員と顧客にする」)

Q,一緒に商売をすべき共同経営者、従業員=同士は誰か?

A,あなたと同等かそれ以上の技術、経験、知識を持ち、伴に助け合い、正当な価値交換のできる人、加えて顧客をもてなせる人

・あなたの使命への理解、共感が高く、あなたの商売を援助してくれる人。
・あなたにとって頼ることができる人。忠告を素直に聞くことができる、あなたが敬える人。
・あなたの商売とは関係ないことで、変な期待や要求をしない人、ああしろ、こうしろ言わない人。
・プライベートに踏み込まない人。



Q,お得意様と同士に共通するその他の特徴は?

A,ファンではなくてサポーター。

巨人が好き=ヒーローへの憧れ=ファン
理由:強いから好き、かっこいいから好き

阪神が好き=母親の愛=サポーター
理由:弱いから親しみがある、弱いから応援したくなる、駄目だからほっとけない



Q,なぜファンではなくサポーターなのか?

A1,「一人のサポーターはミーハー客、OFF客100人よりも価値がある」
・レベルの低い客が何人集まろうと、一人のサポーターと同格にはならない
・高いレベルの客がたくさん集まることで、あなたはより一層価値づけられてブランドになる


A2,その商売でしぶとく生きるため。しぶくとく生きるには頂点を目指してはいけない。

☆巨人としての生き方
ファンの期待が高い分、その期待を裏切るとファンは離れていく。強みを強みとして活かせなかったらすぐに見切りをつけられる。

★阪神としての生き方
もともと弱いのでファンの期待が低い。その分、その期待を裏切って負け続けてもあまりガッカリされない。しかし逆に期待を裏切って高い成績を上げるとサポーターは大喜びしてくれる。つまり弱み(Weaknesses)も強み(Strength)になる。
 
 ただし、勘違いしてはいけないのは、弱みが強みになる愛され方をするにも、あなたがプロであることが大前提だということである。阪神だってプロの野球チームだ。優勝を狙える可能性を持つプロだからこそサポーターも夢が見れるし、奇跡を信じられる。だからこそサポーターは離れていかないのだ。

 この点に関しては次の項目(3)で引き続き解説する。




(3)パートナー(お得意様と従業員)を飽きさせない(開発改良事業作戦『愛しつづける努力、愛されつづける努力を怠らない』)

 モテる男には4つのタイプがある。モテる男と愛される店に共通するのは「飽きさせない」ことである。


●手軽軸(外向性・都合のいい男)
・マメ
・いつでも連絡がつく
・返しが早い
・ノリがいい
・ポジティヴ
・協調性がある


●商品軸(安定性・強くて賢いヒーロー)
・自分を肯定している
・知的
・ブレない、一貫性がある
・清潔
・オシャレ
・容姿がいい
・健康
・収入が多い
・金銭感覚が歪んでない
・叱る時は叱る
・精神が安定している
・約束を守る


●密着軸A(情緒性・面白くて優しい男)
・大切にされているという錯覚を相手に与え続けることができること
・何でも覚えている(顔、名前、好き嫌い、家族、経歴、仕事、話した内容を覚える)
・気持ちをわかってくれている(喜怒哀楽、こだわり、苦悩、置かれている立場の理解)
・特別扱いしてくれる
・癒してくれる
・ユーモアがある
・優しい


●密着軸B(依存性・可愛くて世話を焼いてあげたくなる男)
母性本能をくすぐる→(1)かわいい!,(2)この人には私の助けが必要だ!

※人はギャップ(窓)を発見すると埋めたくなる生き物。意図的にギャップ(窓)をつくりだすことが人を魅了するマジックになる。

(1)かわいい!を引き出すには商品軸(強く、賢い)を強めた上で以下を発揮する
・こどもっぽさ
・喜ぶ時は素直に喜ぶ、遊ぶ時は無邪気に遊ぶ
・おっちょこちょい感
・天然感


(2)「この人には私の助けが必要だ!」を引き出す
・不器用だが一生懸命→相手は協力したくなる
・努力が裏目に出やすい→相手は協力したくなる
・いつもは強気なのに弱気になる、泣く→相手は励ましたくなる
・困った時に頼りにする→相手は自分の存在価値を見出せる


 すなわち「普段のままかっこつけずに失敗やドジもあるがままにみせて、甘えん坊になる」


 この世で一番モテる男とは、つまり、手軽軸、商品軸、密着軸A、密着軸Bの全てにおいて100点満点の男のことである(ただしイケメンに限る)。

 現代日本は未だ男尊女卑で男女同権が達成されていない。女は男の家政婦として可愛いだけのバカでいいというのは、商品軸を切り捨て、手軽軸(ビッチ)と密着軸A(おかあさん)、密着軸B(ペット)として100点を取れということだろう。商品軸は男の専売特許というわけだ。これじゃ女性たちがキレて当然だ。団結して断固として戦うべきである。

 それはさておき商売を疲弊せず、やりがいをもって安定して長く続けるには、女も男も手軽軸は切り捨て、密着軸Aは平均点でよく、商品軸と密着軸Bで愛されることが必要である。

★サポーター(パートナー=お得意様と同士)を飽きさせないためには
 ・商品軸(高品質・高技術)の維持開発改良を怠らない
 ・あるがまま、かっこつけない。失敗やドジもあるがままにみせる。従業員と顧客に甘える

 この二つを満たすことで、従業員はあなたに親近感を覚える。我々はともにプロジェクを推進するチームなのだと思えるようになる。顧客からも阪神タイガースのように4つの特典を獲得できる。

 ・期待を裏切って高成績→喜んでくれる
 ・期待に応えて高成績→喜んでくれる
 ・期待に添えなくてしょんぼり→ドンマイ!次があるよ!一緒にがんばろうね!
 ・期待を裏切って怠惰→しっかりしなさい!ダメな子なんだから!やっぱりわたしがいなきゃダメ!

 あなたが女性で、男性優位社会の支配から脱したいのであれば、自分の商品軸をもっともっと高めよう。賢くなって、技術を身につけ、そして商売を始めるべきだ。商売の世界において男女同権は前提である。女性が起業することを妨げる公的な枠組みは存在しない。稼ぐ能力を持てば男による経済的な支配からも抜け出せる。

 否、男を養ってやることだってできる。男に支配される女たちに仕事を分配して苦海から脱獄(Jailbreak)させてやることだってできる。


 ではどうやったらサポーター(パートナー=お得意様と同士)を集められるのか?それについては 第4章「Selling messege」で解説する。




(4)流行にも景気にも左右されない事業をする

 たとえば床屋は流行に左右されないが、美容院は流行を追う。大手の美容院だとファッション誌やアメブロという名の広告代理店を使って有名人を広告塔に人を集めている。しかしファッション誌は毎月出るものだし
カネさえ払えば誰だって広告が打てるのだから、別の美容院だって同じことをするに決まってる。他の美容院が自分のオファーしたそのへんのタレントよりもはるかに有名な女優やモデルを使うことだってある。つまりいくら出せるかが問題だ。カネを払えないなら契約終了、有名人は去っていく。有名人が来なくなれば、それ目当ての客も去る。その有名人が不祥事を起こせば、悪い噂だって立ち兼ねない。

 いつの時代も変わらない需要のある事業を選ぶことが結局、割がいいのである。たとえば、家や車の修理修繕、病気治療、介護、育児、教育、食品・生活必需品製造&販売など、生命と生活に必要なことは需要がなくなることは絶対にない。生きるのに必要な生活にないと困るもの、治される必要が絶えないものを扱う業種は不景気でも仕事がある。

 あなたの商売がそれらの分野から外れているのなら、どうすれば流行と景気に左右されないようにできるかが大事になる。

 たとえばラーメン二郎は、流行に流されるだけの節操のない客(ド素人)のニーズにいちいち応えてない。店舗にもよるが客の食い方にまで口出して、店主(プロ)のニーズで自分の味を追求しているが、繁盛してる。それはなぜか?ラーメン屋なんてそこらじゅうにあるのになぜ、わざわざ気難しい意識の高いジジイのラーメンを食べたいのか?その理由はそのラーメンが文句なく、オンリーワンで美味いからである。


★オンリーワンの店に共通する特徴
・その道の専門家であること。うちは○○専門店だ!と言いきれる
・努力をやめない、投げ出さない、技術を磨き続けてる
・大衆受けを狙ったり、流行を追ったり、あれこれ事業を拡大して便利屋、よろず屋にならない
・既存の価値感・世界で勝負しないこと、パイオニアになること、誰の真似もせず、まだ誰もやってないことに挑戦しつづけている
・あなたでないとつくれない歌、出せない味、デザイン、技術を提供している=取り替えのきかない存在である
・あなたじゃないとダメ、あなたの店じゃないとダメ、この味じゃないとダメ、つぶれたら困る存在になっている
・客に追いかけられる存在、浮気をさせない存在、他が目に入らない存在=リアルブランディング力がある
・玄人オンリーの世界をつくっている
・独自の世界観、存在感=アクがある

 
 オンリーワンは流行や素人とは全く無縁なのだ。ラーメン二郎でいえば、常連客はラーメンのファンではなくて、ラーメン二郎のファンなのだ。ラーメン二郎のラーメンだから食べたいのだ。オンリーワンの商売をしたいのなら、あなたの商品・サービスが高品質であるのはもちろんこと、顧客にあなたのサポーター、あなたのお店のサポーターになってもらわないとけない。あなたの商品・サービスだからこそ、不景気だろうとなんだろうと、命と生活の維持に関係なくても、絶対に欲しいという人が集まるようにならないといけない。

 だから前項で、

(1)お得意様だけを相手にする(不変の事業戦略の1「べストパートナーになれる人だけを従業員と顧客にする」)

(2)同士になる従業員を集める(不変の事業戦略の1「べストパートナーになれる人だけを従業員と顧客にする」)

(3)パートナー(お得意様と同士)を飽きさせない(開発改良事業作戦『愛しつづける努力、愛されつづける努力を怠らない』)

 を先に説いたのである。すなわち、命と生活維持とは無関係の分野であるにも関わらず、流行にも景気にも左右されない商売は、あなたとあなたの商品・サービスがオンリワーンであることと同義であり、 べストパートナーになれる人だけを従業員と顧客にすること、とも同義なのである。そしてその商売は飽きない、愉しい、やりがいがある、だから長く続けられる。

 そんな夢のような商売が、本当にあなたにも実現できるのか?

 真偽は第4章を読んで判断してほしい。




■第4章 あなたの商売の価値づけ(ブランディング)と販売作戦(マーケティング)

 商売を疲弊せずにやりがいをもって安定して長く続けるための作戦は突き詰めれば、以下の2つだけである。

★差異化
・誰の真似もせず、代替不能な唯一無二の存在になること。
・商品軸(高い品質と技術)で勝負する。親密軸(フレンドリーやアットホームさ)だけを求めてやってくる客は意外に金を落とさない。おまけに長居で要望が多く不平不満や愚痴を言うワガママなのが多い。金を落とすのは商品軸の価値(品質、技術)を求めている客だけ。価値で繋がっている客はリピーターになる。


★限定化
・一つの分野に特化して専門家になる。商品軸(高い品質と技術)を主軸にする。
・従業員、顧客=付き合うべき人間を限定する。最初から自分を愛してくれる人だけを仲間として商売をする。食いついてきた魚にだけ餌を与え続けるのが商売。餌=商品、サービス、感謝、おもてなし。
・期間、数量、場所の限定で購買意欲を煽る。



 以上を踏まえて、具体的な方法を4項目で述べる。


Branding(あなたといえば○○!)
(1)あなたの基本価値に、
(2)自分にしかない「独自資源(asset=Strength)」で付加価値を与え、

Marketing(戦わずに勝つために、あなたを必要としてくれる顧客とのマッチング)
(3)「Spy」競合を知り、競合と共存するための「差異化(Segment)」をして競争を排し、
(4)「Selling messege」でベストパートナー(従業員、顧客)を集める



●Branding(1)何を売るのか 商品・サービスとは価値である

 商売とは商品・サービス、つまり価値とカネの交換である。ゆえにどんな価値を売るかがまず問われている。

 商品・サービスにおける価値は3つある。


■基本価値(商品軸)とは

 あなたが実現している基本の価値のこと。たとえば温泉、銭湯、サウナ・スーパー銭湯で言えば、共通する基本価値は風呂である。基本価値とはその商品・サービスのもっとも基本となる価値のこと。


 商売において基本の価値となりえるのは、あなたが担保している3つの資源(asset)=強み(Strength)

 ・ソフト資源→ノウハウ、語学力、特許、資格、経験、個性、技能etc
 ・ハード資源→資金、土地、設備、店舗、工場、周辺環境etc
 ・人的資源→あなたの価値観、使命に共鳴してくれる共同作戦実行者、相棒、チーム、部下、上司、困難を乗り越えるのに必要な人材

 このうちのどれかひとつを、あなたが為そうとしている事業(使命)に合わせて基本の価値に据えることがまず初めにやることだ。ちなみにこの事業計画【(1)お得意様だけを相手にする(不変の事業戦略の1「べストパートナーになれる人だけを従業員と顧客にする」】では顧客も人的資源としてとらえている。


 【この事業計画の公式】事業(使命)=基本価値=資源=強み=商品軸



 
●(2)基本価値に周辺価値(付加価値)をつけ加える

 次にやることは周辺価値(付加価値)を基本価値につけ加えることである。周辺価値(付加価値)とは、あなたの商品・サービスの基本価値を高めてくれる、拡張してくれる、基本価値の周辺にある価値のこと。

 ・温泉なら、都会を離れた風光明媚な場所にあること。天然成分、露天の自然の風景
 ・銭湯なら、家から歩いていける距離にあること。富士山の絵、薬湯、コーヒー牛乳、マッサージチェア
 ・サウナ・スーパー銭湯なら、車で行きやすい国道沿いにあること。飲食コーナー、1000円カット、マッサージ、エステ、ネイルなど

 人間で言えば、モデルのローラならその人柄、モデル(美貌と美プロポーション)であることが基本価値。料理が得意なこと、英語力、歌唱力、演技力が基本価値を高める付加価値(周辺価値)。

 声優の上坂すみれなら、その人柄、声優(演技力)であることが基本価値。美貌、美プロポーション、ロシア語力、ロシアの歴史文化知識、ゴスロリファッション、コスプレ、歌唱力が基本価値を高める付加価値(周辺価値)。

 人気商売、人気者はすべからく基本価値が確立していて、付加価値(周辺価値)との組み合わせで同業者との差異化ができている。

 付加価値(周辺価値)とは基本価値がそうであったように、

 ・ソフト資源→ノウハウ、語学力、特許、資格、経験、個性、技能etc
 ・ハード資源→資金、土地、設備、店舗、工場、周辺環境etc
 ・人的資源→あなたの価値観、使命に共鳴してくれる共同作戦実行者、相棒、チーム、部下、上司、困難を乗り越えるのに必要な人材

 のいずれか。

 
 たとえば日本マクドナルトの基本価値はハンバーガーだが、ハード資源として2017年現在全国2,898店舗(多い時は3746店舗あった)を有する。その圧倒的な店舗数を付加価値(周辺価値)として活かすことで、材料の大量仕入れしを可能にし、低コスト、低賃金で薄利多売、低価格で勝負してる。

 これはもはや成長できないモデル、学生の労働力を低賃金で搾取するだけの何の参考にもならないモデルであるが、日本マクドナルドのかつての勢いは、このように圧倒的なハード資源を付加価値(周辺価値)として活かしたことによるのである。



 
■体験価値(世界観体験)とは

 顧客が店内や商品利用で体験することで得られる価値(現在)と思い出(過去記憶)。基本価値+周辺価値から統合的に生み出される価値、世界観、物語、体験そのもの。商売はこの体験価値(基本価値+周辺価値=世界観体験)を売ること。


 露天風呂なら、非日常的な自然環境の空の下、絶景を見ながら、体を温めて寛いで癒されること。それが過去になった時に、思い出して同じ感覚を想起できること。

 アイドルのファンクラブなら、イベントで会えて、歌が聴けて、握手してもらえて、チケットや本人デザインのグッズが優先的に買えること。それが過去になった時に、思い出して同じ感覚を想起できること。

 アイドルのライブなら、アイドルに会えて基本価値(人柄、演技力)と付加価値(音楽、歌唱力、ファッション、キャラ)を体験できること。会場のファンみんなと一体になって愉しめること。それが過去になった時に、思い出して同じ感覚を想起できること。

 ディズニーランドなら、非日常なファンタジーの世界を同行者と一緒に体験して愉しめること。それが過去になった時に、思い出して同じ感覚を想起できること。

 パソコンの基本価値はソフトを動かせてインターネットにアクセスできること。仕事や創作や娯楽に利用できて、カネを生み出したり、誰かとコミュニケーションできること。




■販売期間と品数と販売場所の限定化であなたの商品・サービスをより価値づける

 販売期間と品数と販売場所の限定化もあなたの商品・サービスの基本価値を高める付加価値(周辺価値)である。

 価値というのは、コンビニで買える商品のように手軽軸「いつでも、どこでも、何度でも、誰でも」な物事には低くつけられる。ということは、あなたの商品・サービスが特別(高技術・高品質)で、他にはない独自なもの(希少で限定的)であれば、

・あなたから買う意味がある(あなたからしか買えないから)
・相対価値が上がる(消費者から他より価値づけてもらえる)
・リピートしてもらえる
・浮気されない
・他と比較されない(競合がいない場合)


 また価値は場所によっても変わる。

・砂漠で喉が乾いている人には水の価値が高い。
・どこでも水が売っている所で暮らしていて喉が乾いていない人には水の価値は低い

 ということはあなたの商品・サービスの価値がより高まる場所、高くても買いたい人がいる場所で営業するのが得策ということになる。というより、あなたの商品・サービスを活かせない場所にいたら、あなたは生き残れない。

 


■個別対応接客、双方向性によって価値づける

 周辺価値とは言わば他と差異化を計るもの。あなたという世界観をより独自にするもの。接客(気遣い=密着軸)も周辺価値になりえる。

 接客業において以下のようなことは既にどこでもやっているだろう。

・店長からバイトまで徹底して客の顔、名前、好み、会話の内容を覚えて、相手に応じて最適なサービスと声かけをする。
・温かいものと冷たいものは別々の袋に入れて渡す。
・高齢者ならビニールは商品の重さを分散できるよう、小さい袋2つに分けて両手で持てるようにする。
・幼児がいたら専用の椅子とホーク、スプーンを用意する。
・幼児を連れたお客様が片方の手で子どもの手を引いて帰れるよう、大きめの袋を2枚重ねにし、商品をひとつにまとめてお渡しする。
・幼児が一人で買い物に来たら、お釣りを落とさないように、小銭を袋に入れて持たせてあげる。
・帰り際は外まで見送る。
・特別扱い(他の客には内緒です、あなただけ特別です、と言う)

 他でもやっていることをやっても差異化にはならないが、これらは接客としての基本だろう。接客とはつまり「あなたはわたしの大事なお客様です」というメッセージのことだ。このメッセージが正しく伝わることで、顧客もあなたを「自分を丁重に扱ってくれる人」として認めることができる。あなたに好感を持つようになる。

 商売は嫌われたらできない。嫌われれば悪い噂を流される。悪い噂はすぐ広まる。広まっただけ客は来なくなる。スキャンダルを起こしても同じ。商売は人から好かれないとできないのだ。以上にあげたものを参考にしてあなたにしかできない接客をひとつでもみつけてみてほしい。まぁ手厚くもてなされるのは苦手、ツンデレが好きという者もいるだろうから、顧客をひとりひとりよく知ることである。

 
個別対応接客
顧客ニーズに応えるサービス。かゆいところに手が届くおもてなし。アフターサービス。顧客の好みでカスタマイズできるサービス。

双方向性
論理、経験、感情的共感による顧客とのポジティヴなコミュニケーション。基本的には業務の範囲内に留まるが、ちょっとした雑談もできること。接客業のように直接、顧客と触れ合うことができない事業でも、SNSやホームページや生放送など、意見、感想、要望、苦情など、問い合わせと返答の場を設けることはすぐできる。

※商品・サービスは売ったら終わりではく、カネと交換した顧客に対して、あなたにはフォローと説明の責任が生じる。その責任を果たさないのなら、早晩、顧客は離れていくだろう。そもそも事業(カネとの交換)にはその責任遂行が最初から含まれていることを忘れてはいけない。事業は事業であってこどもの遊びではないのだ。




■値引き、セール(手軽軸)をやめて価値づける
 
 人の直感は高価格=高価値と判断する。安いもの、値引きされたものの価値は低くみる。手軽軸は自分の価値を低めるので切り捨てる。

※値引きをしたほうがよいと判断した場合は品質、顧客満足度は絶対に下げないこと。




(3)情報収集(スパイ活動)で、競合と競争せず共存できるポジションを得る

 百戦うして危うからずになるには、己れを知るだけでなく敵を知ることが大事である。同じ業種、同じ業態のビジネスには必ず競合がいて、誰が競合者になるかは価格帯によって決まる。

・同じ車でも、プリウス、ビィッツ、フェラーリは競合しない
・セブンイレブンとファミリーマートは競合する
・ドトールとスタバのような同じ括り、同じ価格帯のコーヒーは競合する
・ビジネス街の昼食では、テイクアウト(コンビニ、弁当屋)と定食屋(レストラン、ファミレス)が競合する
・吉野屋と松屋は競合するが、高級焼肉店とはいずれも競合しない
・かっぱ寿司とくら寿司は競合するが、高級寿司屋とはいずれも競合しない

 
 顧客は同一価格帯のものは比べるが、価格帯の違うものを比べない。すなわち、同じ業種の中で一番自分に似た者(提供する商品・サービスとその価格、想定する顧客)が競合者となり、自分に似た競合者のいる場所は戦場となる。つまり顧客の奪い合い、椅子取りゲームになる。

 これをなるべく避けるためには同業他社の情報収集が大事になる。もし競合者の内部情報を得られれば、

・競合と比較して何が自分の強みになるかがわかる
・競合の商品・サービスと被らないようにできる
・競合の新商品・サービスに先手が打てる


 つまり競合と自分とを差異化することができる。

 こうした努力は自身の商品・サビースの開発改良に大事である。もし競合を潰したいなら、

・競合の商品・サービスの改良版を先にリリースして客を奪う

 こともできるだろう。余談だが、彼氏持ち、妻子持ちの男を略奪する時にもこの作戦が使える。笑
 
 つまり彼の恋人、妻への不満をせ先じて解消することが、略奪の突破口なのである。笑

 しかし、それによってあなたの体力や資金が疲弊してしまっては続かない。競争に負ければ撤退を余儀なくされるだろう。ゆえに先に述べてきたブランディング(価値づけ)がある。つまり誰にも似てない私になること、あなた以外に誰も提供できない商品・サービスの開発をすることで、そもそも競合者がいないポジションを得ればいいのである。顧客が「あなたからしか買いたくない!」という唯一の特別な存在になれば、高価でも売れるはずである。

 覚醒剤はそのいい例だ。そのハイになれる基本価値と引き返えに取り返しのつかない依存性(密着軸B)と違法性を持っているが、中毒者は売人がどんなに値を釣り上げたって買う。自分では仕入れるルートがなく、売人からしか手に入れられないからだ。シラフの時の悍ましい禁断症状に耐えられないからだ。覚醒剤はアルコールとは逆で、キメてる時のほうが冴え渡り、シラフの時のほうが酔っ払っているのだ。だからキメ続けなければ正気を保てないのである。しかしその正気も、その継続の果てにカネと命とともにしゃブりつくされる...。汗

 つまり覚醒剤のように、あなただけが提供できる商品・サービスを欲しがる人間がいれば、もはや価格競争とは無縁となれるのだ。価格はあなたの裁量で決められる。そうなればあなたは自分のブランドの価値をより追求することに集中できるようになるのである。


 ただ、本当に誰ひとりも競合のいない事業を展開することは難しいだろう。世の中を見渡してみてもそれは明白である。

 ではここで、視点を変えて顧客の立場から考えてみよう。業種によっては、顧客は別のブランド、他社の商品・サービスを使っていることもあるだろう。

 たとえば女性にとって化粧品や衣服がまさにそうだろう。クレンジングと化粧水はIPSA、化粧下地はゲラン・ロールエッセンスエクラ、リップはViess。今日のコーデはトップスはハイブランド、ボトムスはファストファッション。

 ラーメン女子で言ったら、今日は四谷、明日は赤坂、あさっては麹町のラーメン屋に行くだろう。

 映画で言ったら、ひとりの監督の作品だけしか見ないという奇特な者はほどんどいないだろう。

 音楽だって、あのアーティスト、このアーティスト、いろんな音楽を聴いているのが普通だろう。

 同じカテゴリーのものを、あれもこれも好き!愉しめる!ということは顧客のなかでは矛盾が生じてないのである。

 否、もしもあなたの商品・サービスを利用することで、他の商品・サービスを利用できなくなるほどの矛盾が顧客に生じてしまうとしたら、あなたの商品・サービスは、とんでもなく排他的なものである。

 もしもそのような商品・サービスを販売している者がいるとしたら、その者こそ排斥されるのではないか。

 カルト、キワモノのとして。

 社会的、倫理的、芸術的、医学的に存在を許される商品・サービスは自明として他の商品・サービスと共存できるポジションのはずである。市場は多様性と自由意志を担保しているのだ。顧客は浮気が許されるはずである。笑

 しかし、それでもあなたが顧客(彼氏)にとって他とは比べられない特別な存在になれば、顧客(彼氏)にちょっかいを出す他社(女)がいても気にならなくなるのではないか。

 「あの子(他社)は気休めと暇つぶしにたまに遊ぶ女だけど、彼氏(顧客)の本命はわたし」笑。

 あなたの事業(使命)で、全くひとりも競合のいない人間になること、商品・サービスを生み出すことが至難であるのなら、競争で勝つことだけが答えではない。競合はいても顧客を仲良く分け合うのでもいいのではないか。それならそんなに難しくはないではないか。

 男だってそうじゃないか。どこにいんの?なにやっての?あの子だれ?四六時中監視して束縛するようでは早晩逃げられるに決まってる。

 本命(リピーター)から外されない秘訣があるとすれば、ひとえに「わたしの本命はあなた。あなたの本命もわたし。わたしがあなたの本命である限り、あなたの浮気が遊びである限り、癪だけど気づかないふり」

 それこそ都合のいい女じゃん!と言われると反論できないが、そういう許容力がないと男(顧客)はあなたに罪悪感すら感じないだろう。一抹でも罪悪感を感じたなら彼はむしろあなたの元に必ず帰らずにはいられないはずである。罪を許されることが、前よりももっと彼をその償いとして優しくさせるからだ。許すということが、彼をあなたなしではいられなくさせるのである。

 実際の恋人関係、夫婦関係では、とは言って許せないものは許せないだろう。だが商売の場合に限っては、このスタンスをとらないと顧客の心がつかめないし、持続させることができないのである。

 否、本命も難しい!という人もいるかもしれない。そういう人は、浮気相手になればいい。笑

 「あちきをあんさんの色の染めてくださいな。夜更けでも、いつでも好きな時にいらしておくんなんし」という、浮気相手として都合のいい女(仕事人)になれば、男(顧客)はあなたをキープし続けるだろう。奥さんと別れて!わたしと結婚して!こどもつくって!と言わなければ。笑

 どっちにしろ、競合との競争で疲弊したくなければ、浮気OK!既婚者ウエルカム!重婚アウェイサム!一夫多妻イスラーム!一妻多夫松野家六兄弟の妻!で本妻、愛人、彼女と共存できる絶妙なポジションに収まったらいいのだ。笑




(4)「Selling message」でベストパートナー(従業員、顧客)を集める

Qあなたの商品・サービスが売れない理由は何か?

A、3つの「Selling message」がうまく発信できていない。

①【自己紹介】あなたから買わなければならない理由
②【商品説明】あなたの商品・サービスの良さ
③【限定性】なぜ今、買わないといけないのか

 この3つの「Selling message」がうまく発信できていれば顧客はあなたを信頼してアテにするようになる。問題に直面した時や、人手が必要な時に、あなたを思い浮かべてもらえるようになる。

 自分の思いは自分で発信しなければ誰にも伝わらない。ベストパートナー(従業員、お得意様)を集めるには自らの使命の内容(問題を解決すること、誰かの幸福を実現すること)を自分で宣伝広告(この任務遂行のためにはキミが必要というメッセージ)すること。あなたのプロとしての知識、あなたの商品が果たす役割をひとつひとつ教えてあげること。どうせ素人にはわからないと思って説明を怠ると、あなたの商品・サービスの良さは誰にも永遠に伝わらない。プロであることもわかってもらえない。

 うまく伝えることさえできれば使命に共鳴する者は自ら集まってくる。

 たとえば、重い心臓病のこどもをもつ父親がいたとして、以下のように新聞にメッセージを出す。

「私の3歳になるこどもが重い心臓病で日本では手術ができません。一刻も早く渡米する必要があります。そのための費用が3億円が必要ですが私には捻出できません。期限は10月1日です。みなさまのお力でどうか私のこどもを助けてください。口座番号×××」

 この時、「こどもの命を助けたい」という使命に共鳴した読者は協力者となるだろう。しかし、こういう広告だったらどうか。

「多額の資金が必要です。協力を求めます。口座番号×××」

 誰も見向きもしないだろう。

 商売においても、商品・サービスの説明をするより先に、あなたが誰で、どんな価値観で、どんな使命を持って、その商売をしているのか、誰のどんな問題を解決しようとしているのかを知ってもらわなければならない。そうでないと、顧客はあなたの商品・サービスを利用する意味がなんら見出せないのである。

 なぜ募金を呼びかけているのかの理由「私の3歳になるこどもが重い心臓病で日本では手術ができません。一刻も早く渡米する必要があります。そのための費用が3億円が必要ですが私には捻出できません。期限は10月1日です」を真っ先に伝えることで、3つの必要があることがわかる。

・【自己紹介・使命、誰を何のために】私は心臓病のこどもの父親、こどもの命を助ける必要がある
・【内容説明・どうして&いくら】アメリカでしか手術できないので費用は3億円必要である
・【時限・いつ、どうやって】期限が迫ってる。今、寄付する必要がある


 このように詳細に具体的なメッセージである時、それもあなたの願いが「世の為、人の為の価値の実現」である時、他人は足を止めて話を聞いてくれる。自分のためにならなくたって力を貸してくれる。なぜならばそれは実現される価値を持っているプロジェクトだからだ。その価値が実現されれば誰が幸せになれるのか、具体的な想像ができる時、人は自分の利益は横においておける。まともな人間なら。

 単に自分の店を持ちたいとか、ハリウッドでスターになりたいとか、自己満足の自己実現の夢を語られても他人には「あっそう、がんばって」(上の空、遠い目)だ。自分の幸せの実現を自分で訴えて、協力を求めるのは、他人には要求(よこせ!)にしか思えない。まぁ相応の報酬をくれるなら手伝ってやってもいいが。

 逆をいえば自己実現の夢ならあなたは人にカネを払って平身低頭して手伝ってもうらうべきだ。他人からカネをもらって自己実現しようというのはいくら何でも虫が良すぎる。あなたは物乞いなのか?

 集客とはつまり使命の遂行、実現されるべき価値のために必要な者を集めるということだ。物乞い自己実現者では、新しいクライエントとの出会いだって生じない。

 抽象的なのもダメだ。具体的な価値の実現でないと人の心は動かせない。世界平和実現じゃ一般人にはイメージが沸かない。どうやって力を貸せばいいのかわからない。

 もうひとつ例を出そう。

 仕事の帰り、駅で幼い子を連れたママの集団がいてビラを配ってる。

「わたしたちは仕事・介護・闘病と育児の両立を望んでいます。でもこどもを預ける保育園が足りなくて困っています!わたしたちは東京都に対し、24時間365日営業の認可保育園を都内の各駅前に増設することを望んでいます。署名に御協力ください」と。

【使命・誰が何に困っているのか】
→幼い子のいるママさんたちは育児と仕事・介護・闘病の両立を使命としているが、自助努力では限界があり、できずに困ってる

【内容説明(対象と結果)・誰がどうなる】
→24時間365日営業の認可保育園があれば今、目の前にいるママとこどもたち、そして同じ状況の人たち、被介護者、闘病者が幸せになる
 
【いつと必要な協力方法・どうやって力を貸せばいいのか】
→おれはこの紙に今、署名すればいいんだ


 何に困っていてどうやって解決しようとしているのか、どういう協力を求めているのか、そこまで具体的に訴えないとあなたの使命は誰にも伝わらない。伝わってないから人が寄って来ない。手伝ってもらえない。

 結論からいえば、まともな人間はあなたの使命に引き寄せられるが、あなたの自己満足の夢には引き寄せられない。否、自分の自己満足の夢の実現に他人を利用しようとしてるからまともな人間に嫌悪されて、ディスられて、人が去っていくのである。

 
 ここまでの話をまとめよう。

【自己紹介】
あなたが誰で何を使命にしているのか。あなたの困難とその解決法の提示

→わたしは3歳のこども父親。3歳のこどもは心臓に病がある。なんとしても命を助けたい

【内容説明】
対象と結果の提示。誰、どこ、方法、価格。具体的な救済対象者はどこの誰で、何をしてどう報われるのか

→アメリカで手術をして病を克服して、その子とその家族がみんな幸せになれる


【限定性】
いつと協力方法の提示。協力者が今、具体的に何をしたらそれが可能になるのか

→費用捻出のため、今、少額でもよいからたくさんの人が寄付してあげる必要がある


 この3つのメッセージの必要性は商売においても全く同じことなのである。たとえば、あなたが歌手でライブをやるとしよう。

【自己紹介】わたしは何者でどんな価値観をもって、何を使命にしているのか
【商品説明】どんな歌を歌っているのか、どんな世界観をつくっているのか
【いつ】10月にライブがある。来てもらえば体感できる

 自己紹介はブログやホームページで発信できるだろう。商品説明はYouTubeなどでショート版やリード曲の無料公開という方法がある。

 CDの販売の場合は【いつ】の理由がない。買う方にとってはCDはいつ買ってもいいものである。なので、初回限定版として、サインであるとか握手会のチケットであるとか何かの特典をつけたりしている。

 本も著者の側には【いつ】の理由がない。本は読者にとって「今、必要な知識」であるときに読まれるものである。読者がその【いつ】が今であることを知るには【自己紹介】著者は〜の専門家、【商品説明】この本は〜についての「目次」がその本に明記されていることが必須である。本の場合は【プロフィール】と【目次】が、読者が【いつ】を知る必要十分条件になっている。

 ハーゲンダッツの「華もち きなこ黒みつ」なら【自己紹介・ブランド】統一された小豆色のパッケージデザイン。《これは期待を裏切らないハーゲンダッツの商品である》が一目瞭然。【商品説明】香ばしいきな粉、黒蜜の奥深さ、柔らかなもち、濃厚で滑らかなアイスのハーモニーが織りなす美味しさが一目でわかるパッケージ写真と説明文、ポスター。【時数限定・どこでいつからいつまで】コンビニやスーパーで2017年は2月28日から発売、数量限定の売り切り!


 人気商品・サービス、ロングセラーの売り方はこのように、以下の3点を完全に抑えてる。


【自己紹介】
私は誰で、何のプロで、どんな価値観を持っていて、何を使命にしているのか

【商品説明】
私の商品・サービスの特徴、品質と技術と効果の確かさ。価格。これにより何が解決できるか。どんな満足が得られるか。

【限定性】
販売個数、販売期間、販売場所の限定、あるいは消費者側の事由によって今しか買えない、今しか買う意味・理由がないこと

 

 そもそもなぜこの3つが必要かといえば、その者が「誰」で「何」を「どのように」して「あなた」に与えてくれるのか、それが伝わって、はじめて顧客は安心できるからである。インターフォンがピンポーンと鳴って、モニターを見たら、どこの馬の骨なのか、海のものとも山のものともしれない人間が立っていたら、どう思うか?名乗りもせず、手に持った何かを示して買ってくれと言って立ってるだけだったらどう思う?

 怖いだけだろう。通報する以外にあなたがやるべきことはひとつもない。

 顧客に恐怖を与えず、安心してもらい、興味をもってもらうためにはまずは【自己紹介】から始めないといけない。そんなのは常識で考えてもわかり切ったことだ。そのためには【自己紹介】において以下の3点は絶対に踏まえないといけない。

(1)本名
(2)何の専門家なのか?と、それを立証する裏付けとなる証拠
(3)どんな価値観を持ち、何を使命としているのか

 この三つが顧客に正しく伝わらないと、あなたが「誰」であるか、その正体が全くわかってもらえない。いくら商品の品質が高くても、顧客にしたら「名前も知らない得体が知れない人が売っているものは買いたくない」のである。正体というのはプライベートではなくて、ビジネスマンとしての正体のことだが、これをちゃんと明かさないと、あなたのビジネスがただの金儲けではなく、あなたの人生そのものなのだということを誰にもわかってもらえない。誰の信頼も得られない。

 従業員、顧客の側から見た時に、

【自己紹介】
販売者の信用性証明。この人はわたしと価値観が合うか?この人は信頼できる人か?わたしはこの人の使命の対象者なのか?協力者になれるか?

【商品説明】
スペック、ビジュアル、価格、使い方、効果。この人の商品・サービスでわたしの問題は解決されるか?わたしは幸せになれるか?

【限定性】
購入場所と方法。この人に、今、どのように協力してあげるのが適切か?具体的に何をすればわたしは結果を得られるか?

 がわからない。


 ゆえに名刺、ホームページ、SNSのプロフィール欄に(1)本名を書き、そして、検索エンジンにひっかかる無料の誰でも見れるブログかホームページで、(2)あなたの商品・サービスの紹介、プロとしての当たり前の知識、ノウハウ、問題解決の事例、サンプル、トリビアなどの発信と、(3)どんな価値観を持ち、何を使命としているのかを発信しよう。

 売り手はいわば教師(プロ)であり、買い手は生徒(素人)である。教えるとは人の悩みや問題を解決して幸せにすることである。プロとして当たり前の専門知識を、素人であるお客様にわかりやすく伝えいくことは、あなたが(2)何の専門家なのか?と、それを立証する裏付けとなる証拠そのものである。

 すなわち「Selling message」(宣伝広告)とはあなたがプロでありオンリーワンの存在であることを自分で喧伝することなのだ。誰とも交換不可能な唯一無二の存在であることを自分で喧伝することなのである。その結果、あなたが本当にオンリーワンのプロならば、

・信頼される
・愛される
・浮気されない
・誰とも比べられない
・感性の合う人だけを引き寄せる
・感性の合わない人を遠ざけられる→炎上しない、クレーマーが寄り付かない


 もし今、「もうやってる!」のに、これを達成できていないのなら、あなたはまだ未熟者ということだ。笑




Q,Selling messageの具体的な宣伝方法は?

A,ともかくたくさんの人の目に触れること。そのためにあらゆるメディアを活用すること。

新聞、雑誌広告
TVCM
ポスター
ウェブサイト
ブログ
SNS
営業
ネーミング
接客
デザイン
パッケージ
POP
カタログ
おもてなし
身だしなみ
無料サンプル
試食
街頭に立つ
求人広告(業務内容、福利厚生、必要な資格、報酬)


 

Q,やってはいけない売り込みは?

A1,売名行為
「Selling message」は有名になることが目的ではない。あなたを必要としている人、同士、従業員、顧客になってくれる人を募集するのが目的である。意図的にバズる必要は全くない。


A2,小手先のマーケティング
 教科書に書いてあるマーケティングはいわば鳴かないホトトギスを泣かすための煽りである。買わせるために、媚びる、褒める、驚かす、同業他社をけなすなどの小手先の心理的テクニックで買う気のない人を買わせようとすることである。そのような洗脳まがいのテクニックは顧客の心理的リアクタンス(反発)を引き越し、アンチを生む。却って信頼をなくす。お金も恋も商売も、追えば追うほど逃げていくものだ。追うのではなく好かれる人になればいいだけなのである。プロとして唯一無二の存在であり、かつ正しく「Selling message」を発信できていれば、あなたに相応しい同士と客は向こうから勝手にやってくる。信じろ!笑

●DMやレター
ほとんどの人は見ずに捨てているのだからやるだけ無駄。

●CMやポスターにタレントを起用
そのタレントが不祥事を起こせば、店もイメージダウンのとばっちりを食う。

●お友達紹介者へのキックバック、プレゼントキャンペーン
友達をカネのために売れ!という奴を信用する人間はいない。客が、その人、その店、サービスを本当に気に入れば、何もしなくても自分で友達を連れてくる。





■終章『息の長い三枚目ヒーローとして生きていきたい』

 二枚目ヒーローの選手生命は短い。100mと200mで驚異的な世界記録を樹立したウサイン・ボルトも30歳で引退だ。

 私は三枚目、それもできればヒーローとして、気楽にひょうひょうと、弱みも強みにして生きていきたい。できれば誰とも争わず、憎まれず、長所も欠点もあるがままでストレスなく、嘘をつかず、無理をしないで、人生の使命、価値実現に邁進し、自分を愛してくれるベストパートナー(お得意様、従業員、友人、家族)に囲まれたい。自分が愛したいベストパートナー(お得意様、従業員、友人、家族)だけを相手にしてユートピアビジネスと人生を展開したい。

▼第5経営体
お客様はベストパートナー(サポーター)
従業員、共同経営者はベストパートナー(サポーターでありスペシャリスト)
商品・サービスは専門性に特化した数量&期間&場所限定の厚利少売
経営の目的は自己超越、価値(愛・使命・創造)実現。生きる意味の追求。自分の幸福はその副次的結果
従業員の幸福度=高
客の幸福度=高


 我ながらなんとも欲張りな夢である。おれはバカじゃないか?と思う。笑

 だがしかし、ここに書いたことは起業、フリーランス、経営建て直しに精通した多くの賢人たちが可能だと言ってることだ。私はそれを私の知識と経験と感性でまとめただけである。


 さて、そろそろ時間が来たようだ。今日の授業はここまでにしよう。最後まで読んでくれてありがとう。あなたのやりたいことがもっとできますように。もっと仕事が増えますように。Good luck!(寸)


仕事が増える!途切れさせない!三枚目ヒーローとして生きていくための3つの努力実践編 


参考図書
リピート率90%超! 小さなお店ひとり勝ちの秘密

リピート率90%超! あの小さなお店が儲かり続ける理由

ラベル:出遭い 仕事
posted by 駿喆咲道 at 08:11| 仕事術 | 更新情報をチェックする






■恋愛にも新規顧客開拓にも使える出遭いの教科書
■著者
駿喆咲道@suntetusakudu

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1978年生まれ、東京都在住。「人間とは何か、私とは何か」をテーマに、実存と人間関係の悩みに光を注ぐことを使命にしています。尊敬する人は『夜と霧』の著者 V.E.フランクル(ロゴセラピー)です。

私は常に「道」を求めて開発改善に努めています。それゆえ記事の投稿後も何度も推敲を繰り返します。それにより読者に損害が生じることは恐らくありませんので御安心ください。

なお、毒舌、エスプリ、おやじギャグ、スラングなどを用いたり、テキトーな言葉遊びによって人を煙に巻くような話をすることがあります。下ネタを発することもあります。その旨、ご注意ください。


I produced this template on August 29,2017.


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